八尾法律事務所【大阪 府 八尾 市 光町】

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お知らせ

この度、大阪府の緊急事態宣言が解除されましたので、通常の業務活動に復帰いたします。
ただし、感染防止のための最大限の努力は継続いたします。

令和2年5月21日
八尾法律事務所 弁護士山中伸二

八尾法律事務所【大阪 府 八尾 市 光町】お知らせ

私が八尾市に事務所を開設して今年でちょうど10年目になります。紆余曲折がありましたがなんとか頑張っています。
思えば私がこの地に弁護士事務所を開設したのは、大阪では弁護士事務所が裁判所の近辺に集中し市民のみなさまが弁護士にアクセスすることが大変困難な状態であるという現状にかんがみ、少しでも弁護士へのアクセスを改善し近隣住民のみなさまのお役にたてればという思いからでした。
10年が経過し、近隣のみなさまから多数の事件をご受任いただき、わずかではありますがその思いは達成されたのではないかと自負しております。
 今後ともこの八尾市で一生懸命がんばりますので、なにとぞよろしくお願いします。

八尾法律事務所トピックス

法律事務所を八尾に開設してからはや9年がたちました。あっという間の出来事のようでしたが思えばいろいろな事件がありました。この機に過去の事件を振り返り皆さんに紹介しようと思います。同じような法律問題で悩んでおられる方の参考になることもあるでしょう。

  • 事件簿1 新築自宅不等沈下事件
    1番目に紹介するのは「新築自宅不等沈下事件」です。東大阪に住むXさんは自宅所有地の上に古い住宅を所有していましたが、10年前に心機一転古い建物を壊して新築住宅を建設することにし、大手住宅メーカーであるY社に住宅建設を依頼しました。住宅は予定通り建ちましたが、入居直後からXさんは「床鳴り」という不思議な現象に悩まされます。Xさんが自宅内を歩くと床がぎしぎしなるのです。XさんはY社に苦情をいって、修復工事をしてもらいました。修復工事をするといったんは床鳴りは治まるのですがしばらくするとまたぎしぎし鳴り出すのです。こういうことが何回も繰り返されました。とうとう10年目になってXさんは知り合いの業者に頼んで一級建築士に検査してもらうことにしました。すると、なんと新築したXさんの家の西側部分が沈下していたことが分かったのです。1級建築士は西側の地盤が軟弱であり、建物の基礎の深さが足りなかったのが原因であると断定しました。床鳴りの原因はこの不等沈下だったのです。建物自体には欠陥はないのですから、どんなに建物を修復しても床鳴りが治まることがないのは当たり前のことです。XさんはY社に抜本的な対策を要求しましたがY社は誠実な対応をしてくれません。そこでXさんは私に事件の解決を依頼することになったのです。
    私は大阪地裁に損害賠償請求訴訟を提訴し、約1年かかって和解により解決しました。
  • 事件簿2 強制わいせつPTSD事件
    女性Xさんはある会社のパート従業員でした。その会社の上司Yは、Xさんに一方的に好意を抱き、会社の仲間と居酒屋で飲み会をやった帰りにXさんと二人きりになった機会を利用して、Xさんに関係を迫りました。Xさんは拒絶しましたがYは執拗に関係を迫り、建物の陰に連れ込んでXさんの体を触るなどのわいせつ行為をしました。Xさんは泣きながら拒絶し抵抗したのですが男の力にはかないませんでした。
    長時間にわたるわいせつ行為を受けた後ようやく開放されたXさんは、警察に駆け込みYを刑事告訴しました。Yは逮捕されて強制わいせつ罪で起訴され、有罪判決をうけましたが、執行猶予のついた寛大な判決でした。しかも会社を解雇にもならず、逆にXさんに不利な噂がながれ、Xさんの方が退職せざるを得なくなりました。
    加害者のYが平然と従来の生活を続けているのに、被害者であるはずのXさんの方が鬱々とした日々を送るはめになってしまいました。そうこうするうちにXさんにPTSDの症状が現れてきました。
    PTSDとは外的心因性傷害ともいいますが、交通事故などで死ぬほどの恐怖を体験した人が事故後恐怖の体験がフラッシュバックして正常な日常生活が送れなくなるという症状をいいます。
    XさんはPTSDのために仕事もできず家にこもりっきりの生活になってしまいました。Xさんは被害者である自分がこんなに苦しんでいるのに加害者であるYが平然と今まで通りの生活をしているのが許せない、何とかして欲しいと言って私の事務所に来ました。
    性犯罪によってPTSDを発症したという理由で賠償請求が認められるかは難しい問題でしたが、私はPTSDを原因とする不法行為にもとづく損害賠償請求を求めて大阪地裁に提訴しました。Yは争いましたがXさんの精神科の主治医の協力もあって最後には自分の非を認め賠償金を払うという和解で決着しました。
  • 事件簿3 離婚事件あれこれ(面会交流の悲劇)
    私が受任した事件の中で離婚事件は事務所開設以来トップを争う多さです。数多くやるといろんな事件がありましたが、やっていてつらいのは子供の親権争いに関する事件です。特に面会交流がこじれると悲惨な結末になることがあります。
     面会交流とは子供がどちらか一方に引き取られている場合、子供と別れている方の親(非監護親といいます)が子供を引き取っている親(監護親といいます)に対して、月1回か2回とか定期的に面会も求めることをいいます。母親が監護親になる場合が多いです。中には監護親が絶対子供を会わせたくないと主張する場合があり、このときに面会交流を認めるかどうか深刻な争いになることがあります。
    Xさんは娘2人と息子1人の母親でしたが家庭内の不和が原因でうつ状態になり長女に暴力をふるってしまいました。長女は児童相談所に保護されましたが、夫が2人の子を連れて行方をくらましました。Xさんは私に子供の取り戻しを依頼されました。私は夫を相手に面会交流の申立を行いましたが、夫もその代理人である弁護士もXさんの児童虐待を理由にまったく面会交流に応じません。裁判所も協力的ではありませんでした。事件は長期化しXさんの精神はだんだんと壊れていきました。連日のように私の事務所に電話をかけてきて、早く子供に会えるようにして下さいと切々と訴えていました。子供に会わせてもらえないという悲しみが彼女の心を引き裂いたのでしょう。私は渋る裁判所を説き伏せ、ようやく一番下の長男との面会にこぎつけましたが、すでに遅かったのです。ある日、Xさんの知人からXさんが自殺したという連絡がきました。Xさんが死んだことで面会交流事件は終結し、夫やその代理人の弁護士は祝杯をあげたことでしょう。裁判所もやっかいな事件が減ったと喜んだかもしれません。子供達はもう母親には会えません。下の長男は母親の顔も覚えていないでしょう。私にできることはただXさんの冥福を祈ることだけです。

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